そういや私がしたかったのは、エホバの証人に直接話すことではなくて…(2017.12リライト)
(この記事は2017年12月にリライトしました。想像以上にたくさんの方が読んでくださるようになりましたので、自身で読み返してまいたところ、なんとも独善的な口調で書かれてるなと感じ反省したもので……。当初は自分の記録ていどのつもりで「読まれても身内くらいなもんだろ」と考えていたので前提の解説も言い回しの気遣いもない状態でした。多少改善したつもりです)
こんにちは、かすがです。
前回から続いて「エホバの証人対応実録シリーズ」を送っています。
これらの出来事があって、いくつか思い出したことがあります。今日それについて綴りたいです。
◾️「そもそもどうして話そうと思ったの?」を考えた
前回、3人の先輩方から違うことを言われてこの件について少しグルグルと考えていました。そこで思い出したことがいくつかあります。コーチングを受けていてそれを思い出しました。
コーチもクリスチャンなので前提を共有できており、話しやすかったです。ここから内容を少し公開しますが、クリスチャンでない方もたくさん読んでくださっているようなので少し修正しています。
〜〜コーチとの会話〜〜
(←私のコーチ)「かすがちゃんはどうしてそれをしたいと思ったん?」
「え、うーん、なんでやったかな」
「そうだ、うち昔、2回『キリスト教?ああ、エホバの証人でしょ?』って言われたことあってん。目の前で」
「その時はよくわかってなくて、なんにも言えんかって。でもずっとモヤモヤしてて。でも、そのあとFEBCで元エホバの証人の人がどうやって脱会してきたかっていうラジオを聞いてん」
「その人はものみの塔の教理とキリスト教の違いを『ものみの塔には平安がない。ものみの塔も聖書は使ってるし最初はよく感じるとこも多いけど、結局は“伝道しないと救われない”っていう教理だから、次第に苦しくなる』って言ってて。それが印象的やった」
「やっぱりキリスト教の特徴って、“信じるだけで救われる”っていうところが大きいやん。これが“神は愛です”って言われてるゆえんでもあるやん。苦しくなっても聖書を読んだら、私たちの救いは“行いによらず信仰により恵みによる”ってところがあるんが大事なとこの一つなワケやん」
(参考聖書箇所)「あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。行いによるのではありません。だれも誇ることのないためです。(エペソ人への手紙2章8-9)
「うんうん。ほうぇ。ここまで話してみてどう?」
「えーっとな、思い出してみたら、うちは『エホバの証人の人と話したい』というよりも『クリスチャンじゃない人にキリスト教とものみの塔の違いを説明したかった』んやなって」
「ふむふむ、もし今、その時の人に言うならなんて言いたい?」
「えっとな……実際は言えんかもやけど練習さしてな」
「『ものみの塔さんは“伝道することが救いの道だ”って言ってる【行いによって救われるとされる宗教】なんよ。でもこれだと、死ぬまで伝道せなアカンっていう強迫観念にも近い気持ちがうまれるって、元ものみの塔の人が言ってたん聞いたことあるんよ』」
「『でもキリスト教はそのへん違うんよ。キリスト教は“イエス様っていう神さまが人間の罪のために死んで、蘇って下さったっていうことを信じるだけで救われる”って考える。キリスト教は、救いを“自分の修行とかによって得られるものではない”って考えるから、そういう強迫観念が生まれにくいと思う。平安のない信仰になってたら、そっちのほうがむしろ聖書から逸脱してるって考えるわけやから、そのへん違うもんやって知っといてほしい』とかかな」
また、続いもう一つ気づいたことが。今の気持ちを誰に伝えたい?という質問から思い出したことがありました。
「うーん・・・女性かな・・・。若い人とか・・・あ、そうだ!!」
「うちな、今回の件をやってみようと思ったんは、この人が前連れてた若い20代くらいの女の人に何か伝わればいいなーと思っててん。その若い人も、もし“苦しい”って感じた時に脱出の道を考えるキッカケになってくれればいいかなって」
「もしその人に何か言うとしたら、何伝えたい?」
「・・・『今、あなたがそこにおるんは心の平安を求めてるからちゃうんかなって思う。でも、もしかしたらそれを“苦しい”って感じる日がくるかもしれん。もしその日が来た時は、そこじゃないとこには別の答えもあって、そこに踏み出してもええってことをとりあえず知っておくんはどうやろ』とか、かな」
さいごに、
「うちの意見をいわせてもらうとな、たしかに信仰歴2年ってことを心配する声があるんもわかるし、むこうは『どれだけクリスチャンをいてこましたろか』って考え抜かれた100戦練磨の組織やけんな、確かに無理に向かっていくことはないと思う」
「でも、今日聞かせてもらったかすがちゃんの気持ちは、かすがちゃんの実体験に基づいたかすがちゃんの声やもんな。
若い人って、今なんでもスマホで調べるけん、疑問に思う人はやっぱり調べると思うよよ。もしかしたら、かすがちゃんのブログにくるかもしれん。そういうとこからやってみるんもええかもな」
と言ってもらいました。
◾️ むすび
今後私がエホバの証人さんとの直接対峙に時間を費やすことはないかもしれません。でも、クリスチャンでない人が「キリスト教?ああ、あの家に回ってくるひとたちでしょ?」と言っていたら、ハッキリと「違うんよ」と言いたいと思います。
明日はエホバ歴30年のマダムと約束しているので、約束の場所には行って断って帰ってくる予定です。
原体験を思い出すって大事ですね。すっきりしました。
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(2017.12加筆修正)
この記事を書いてしばらくして、ある漫画がSNSで話題になりました。
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子供の話です pic.twitter.com/TEelqZ1AUf
— いしいさや@ヤンマガサード連載中 (@ishii_saya) 2017年3月1日
私の動機を思い出した時、「私が関わりたかったのはこの『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子供』さんだったんだな」と思いました。
もちろん一介の「訪問された人間」にすぎない私がどうこうできる問題でもないし、今回後ろに控えていた若い女性がどういった気持ちで組織に属しているのかも知りませんので、リアルで彼女に話しかけることはないと思います。
私ができるのはこうやってインターネットの海にお手紙を投げておくだけですが、もしなにか変化の糸口を見つけたいと願っている方が見てくださり、なにかの手助けになれば嬉しいと思う限りです。
思わず買った漫画は『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』(いしいさや)だった。
— ピグミン (@Pigumin19710223) 2018年1月1日
『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』というのを読みました。『私は選ばれた者。だから今は辛くても仕方ないの。あとで見てなさいよ愚民ども』という思想のなんと甘美なことか。本人は勝手にすりゃいいけど、自分が不幸だからといって、子供の人生を盗ろうとするのはいけないね。
— ちびマツカ@オブジェになりますすみません (@MazkaKlein) 2017年12月29日
よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話 (ヤングマガジンコミックス)
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▼次回の話しはこちら
▼前回までの話はこちら①
▼②
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