存在に耐えられない軽さだとは思わない

この世の旅路は果てしない。「主よみもとに近づかん」が好き。

2016-01-20から1日間の記事一覧

「できない自分にも、居場所をおいてあげて」~人生は仮説、実験、検証の繰り返し

アドラー心理学の考え方で「全体論」というモノがある。 それは「世界全体で考えても、人類の中に矛盾はないし、個人の中にも矛盾はない」という考え方のことだ。 事実かどうかは知らないが、それを信じて動くことはとても前向きで生産的だ。

「美と健康」という言葉に違和感を覚える

ここ最近は「美と健康」という言葉に違和感を覚えるようになっている。 虫唾が走るといってもいいくらいだ。 この言葉が醸し出す「健康であらねばならない」という「不健全さ」に反応してしまう。

私が葬儀の仕事をしながら考えていたこと~連れて行かれる~

「友引」という言葉は怖いと思う。 「連れて行かれる」というのだろうか。 主語をはっきりさせないトコロが恐怖を一層引き立てている。 ある青年が、お母様のお葬式の段取りをされて帰った。身寄りはその青年1人。小さいけれど、式は執り行われるはずだった。

私が葬儀の仕事をしながら考えていたこと~親族が2人のお葬式~

親族がたった2人のお葬式。 そんなお葬式の担当になると、お通夜から式から火葬場接待まで全部一人でおつきあいする式、もないではなかった。 そんなときに限って、出棺時間が遅かったりする。午後1時の窯しか予約が取れないと、開式はセオリー通りに行っ…

私が葬儀の仕事をしながら考えていたこと~赤ちゃんのお葬式~

生まれてすぐ死んだ赤ん坊のお葬式があった。さすがに遺族のピリピリ感は、他の式とは段違いだった。 スタッフも、なんとなく気が引き締まっていた。 そんななか、私は接待をしながら心の中で思っていた。 「この子は、この世の苦を知らずに済んでよかったじ…

私が葬儀の仕事をしながら考えていたこと ~はじめてのナンパ~

これが、ナンパというやつか? 通夜に来た親族の、中年のおじさんだった。 「生花を注文するけん、注文聴いてくれへんか。ロビーに来てや」と言われて注文書を持って行ったら、電話番号を渡されたのだ。

私が葬儀の仕事をしながら考えていたこと~遠藤周作、沈黙~

「合掌、礼拝(がっしょう、らいはい)」 司会の声が響き渡ると同時に、住職が何とも言えないタイミングで鐘を鳴らす。それと同時に、皆が祭壇に向かって手を合わせてお辞儀をする。 もちろん、スタッフもだ。お客さまから見えていない炊事場にいるスタッフ…

私が葬儀の仕事をしながら考えていたこと~孤独死の老人~

孤独死、というものは少なくない。生活保護をもらって暮らしていらっしゃったような独居老人の式は、とても小さい部屋で行われることがほとんどだ。 そういう人の親戚は、部屋に泊まるほどではないから「ご遺体だけ会館に預かるお通夜」ということになる。 …